お肌が黄ばんでる?くすみの原因は砂糖による糖化現象

ちょっと小腹が空いた時に、ケーキやドーナツなど、甘いものについつい手が伸びてしまう!(*ノωノ)
という女性は多いのではないでしょうか?
最近お肌がくすんで透明感がない、シミが増えた、口角が下がってきた気がする・・・
なんて悩みをお持ちの方は、実はこの「スイーツ習慣」が原因でお肌や身体が老化を進める「糖化」が引き起こされているかもしれません!

実は、女性の悩みで多い「ほうれい線」の原因に、この「糖化」が深く関係しています。
その他にも、くすみやたるみ、ごわつき、お肌が硬くなったり、乾燥したり・・・・
きちんとエイジングケアをしていても、この「糖化」をほおっておくとくすんだお肌になってしまいます。

この糖化を防ぐ「抗糖化」は、現在アンチエイジング医療の中で、最も注目されているキーワードの一つです。
では、美肌の敵『糖化』とはどういったものでしょうか?

1、糖化とは?

「糖化」とは、体内のタンパク質や脂質が、余分な「糖」と結びついて焦げたような状態になる現象のことを言います。

わかりやすく説明すると、ホットケーキを焼くとこんがり美味しそうな焦げ色がつきますよね?

このおいしそうな焦げ色の正体は、小麦粉・砂糖の糖質と卵・牛乳のたんぱく質が加熱されてできたもの。
つまり、糖化によって起こる変化なのです。

ホットケーキの場合の糖化は、なんだか美味しそうですが、これと同じ「焦げる現象」が人の体内で起きるとお肌だけでなく、体全体に悪影響が出てしまいます。

ただし、糖化は突然起こるものではなく、特別な現象もありません。
普段の食生活がそのまま糖化につながる、とても身近な誰でも起こりうる現象なのです。

2.なぜ糖化が体に悪いのか?

 たんぱく質は、余分な糖に囲まれ体温で熱せられているうちに劣化し、老化物質 AGEs(Advanced Glycation Endproducts=最終糖化生成物)へと変化してしまいます。

画像引用:リバーシティクリニック  https://rivercity-clinic.jp/imc/anti-glycation/

この老化物質AGEsは、代謝能力が高い若いうちは体内から輩出することができますが、加齢によって代謝能力が落ちるとAGEsが排出されず、体内に蓄積されやすくなってしまいます。

AGEsが体内に蓄積されると、お肌だけでなく、身体のあらゆる機能にトラブルを引き起こします。
また、AGEsは人の身体で作られるだけではなく、食品からも摂取されます。例えば、お肉やパンなどの焦げにもAGEsは含まれています。食品からAGEsを摂取場合は、すべてが体内に取り込まれるわけではなく、体に中に取り込まれるのは約10%といわれています。

さらに、そのうちの約7%が長期間蓄積され続け、体のあちこちで悪さをすると考えられているので、食品も選んで摂取することが望ましいでしょう。

3.糖化すると具体的にどうなるの?

AGEsは強い毒性を持ち、お肌だけでなく身体全体の老化を進める物質です。
私たちの身体のほとんどはたんぱく質でできているので、髪からつま先までAGEsは体中に蓄積され、身体のあらゆる機能にトラブルを起こします。
では、具体的にどのように健康やエイジングケアに関わってくるのかをみてみましょう。

①お肌の老化が進む

糖化は真皮にあるコラーゲンやエラスチンを変性させるため、お肌は弾力を失ってしまいます。
お肌の弾力を失うことで、たるみやほうれい線といった肌トラブルを引き起こします。
 また、AGEsは茶褐色なので、その影響でお肌が黄ばんで見えるため「くすみ」が起きるのも糖化の特徴です。

出典:POLA

お肌がくすんでいるだけで+10歳くらい老けてみえますね・・・・(;´・ω・)

さらに、AGEsが蓄積されるとターンオーバーがうまくいかなくなり、メラニン色素が表皮に沈着することで『シミ』の原因ともなります。
基礎化粧品でケアはしているのになんだか、お肌がくすんで見える、
目元や口もとのたすみが気になる、
お肌のごわつきが気になる、

という方は、糖化はいるのかもしれません。

②体の老化が進む

糖化によって血管がもろくなります。
人は、血管から老化するといわれ、血管が衰えると全身の老化を進めてしまいます。
血管の組織が糖化によってもろくなると、動脈硬化になるリスクが高まります。動脈硬化が進行することで、心筋梗塞や脳梗塞といった命にかかわるような心臓や脳の病気のリスクも高まってしまうのです。

その他には、脱毛や抜け毛、糖尿病や性機能障害、骨粗しょう症、ドライアイや白内障なども糖化が原因ともいわれています。
さらに、糖化は「アルツハイマー病」との関連も指摘されおり、アルツハイマー病患者の脳には健常な高齢者の約3倍のAGEsが蓄積されていたという報告があります。
このように、糖化は肌を老化させるだけでなく、身体全体を老化させ、さまざまな病気の大きな原因になってしまいます。

4.一度糖化したら、もう治らないの?

実は、一度糖化が起こったたんぱく質を、もとの状態に戻すことはできません。
また、一度蓄積されたAGEsは排出されにくいというかなりやっかいな物質です。

しかし、諦めるのはまだ早いです!
私たちの細胞は日々新陳代謝を繰り返し、傷付いたり寿命を迎えた細胞は老廃物として分解・排出され、新しく生まれ変わっています。
ということは、糖化していない新しいお肌をつくり出し、きちんとケアしていけばいいのです。
現に若いころは、新陳代謝によってAGEsは排出しています。

細胞の新陳代謝のスピードには個人差がありますが、お肌の表皮の新陳代謝は約1カ月なので、日々の心掛け次第で糖化をリセットしやすいといえるかもしれません。

つまり、AGEsを体外に排出し蓄積しにくくするために、お肌の新陳代謝を上げ、ターンオーバーが正常に機能するように、日々の生活を見直すことで、若々しく過ごすことができるのです。

または、できてしまったAGEsに効く化粧品を利用したり、サプリを使用したり、
AGEsを体外に排出するのを手助けしてくれる食材を選んで食べることもおすすめです。

もちろん一番のおすすめは糖化が起きないように『予防すること』です。
普段できることは、まずは甘いお菓子やジュースを控える、急激に血糖値が上がらない(GI値が低い)食品を選ぶ、よく噛んで食べる、食べる順番に気を付けるなどの食事を中心にするなど、生活習慣を見直して糖化しないよう気をつけましょう。

詳しい糖化対策はこちら⇒『糖化』を予防する7つのポイント